岸田政権は“小池百合子の乱”警戒か…「イベントワクワク割」参院選後に先送りのワケ

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 新型コロナ対策の景気浮揚策として、政府が5月にも開始する予定だった「イベントワクワク割」を先送りする方向で検討を始めたという。

 ワクワク割の「ワク」には「ワクチン」の意味もある。このネーミングセンスもどうかと思うが、ワクチン3回接種証明またはPCR検査の陰性証明でコンサートやスポーツ、劇場などのチケットが2割引き(上限2000円)になる。割引分を政府が補助する仕組みだ。

 なかなか進まない若年層のワクチン接種を促進する狙いもあった。

「ワク割はGoToキャンペーンの一環で、昨年度の補正予算で388億円を計上している。昨年12月からは事業の詳細を説明するHPも開設し、5月スタートに照準を合わせて準備は万全です。コロナ禍の影響で低迷が続く事業者の期待は大きく、まん延防止等重点措置の解除後は『いつから始まるのか』という問い合わせが急増しています」(経産省関係者)

 ところが、地方を中心に早くも感染は再拡大傾向で、第7波が懸念されている。岸田首相は13日の参院本会議で「直ちに(まん延防止等)重点措置の必要はないと考えている」との認識を示すと同時に、ワク割について「現時点で直ちに始めることは考えていない」と先送りを示唆した。岸田首相が慎重姿勢に転じたのは、名称の不評に加え、東京都の小池百合子知事の存在が大きいという。

業界は混乱必至

 小池知事は早期のワク割スタートに批判的で、先週8日のオンライン定例会見でも「これまでもいろいろなタイミングで感染拡大が収まりきらないうちに何かインセンティブを設け、逆にそこからぶり返すこともあった」とチクリ。

 東京都は、「GoToトラベル」再開に先駆けて実施されている都道府県単位の観光割引支援「県民割」や「ブロック割」にも参加していない。

「2020年秋に菅政権が『GoTo』を進めた時も、年末にかけて感染が拡大した。小池知事は高齢者などに東京発着の旅行自粛を要請するなどして、政府の対策を批判しました。今回もワク割を開始して夏の参院選前に第7波が到来したら、小池知事は当時と同じように政府批判を繰り出し、参院選に利用しかねない。菅政権と同じ轍を踏まないよう、総理は7月の参院選後まで封印する方向に傾いているのです」(官邸関係者)

 もっとも、5月の開始予定には参院選前のバラマキ的な意味もあった。先送りすれば、すでに開始を当て込んでいる旅行・レジャー業界の失望や混乱を招いて票田を失う可能性もある。岸田首相にとっては、これまた頭の痛い問題だ。

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