「信濃路」(鶯谷)早朝5時からやっている鶯谷の名物店 メニューは200種類
信濃路は今年で創業50年を迎える老舗の大衆食堂だ。火曜日以外は早朝5時に開店。水曜から土曜は深夜2時に閉店して3時間の仕込みを終えてお店を開ける。
JR山手線鴬谷駅のホームに降りると、信濃路という看板がホームから北側に見える。交通の便は抜群だ。
北口を出ると目の前にホテル街がある。信濃路はその一角にある。一つ路地に入ると、昼間でも人けのない静けさが妙に独特の雰囲気をつくっていた。
少し緊張しながら暖簾をくぐった。普段飲み屋に一人で来ることはめったにないから。だが、そんな緊張をすぐにほぐしてくれた。従業員が元気よく出迎えてくれたからだ。
約25席ほどのカウンター席はお客さんで埋まっている。忙しい時間帯にもかかわらず、殺伐とした感じがなくて接客が気持ちよい。奥では女性が一人飲みをしていた。
店長を務めるのは松本秀昭さん。以前整備士として勤務していたが、辞めて勤めるようになり以来約11年お店に立つ。話を聞いていると社長さんの話が出てきた。
「社長はとても従業員思いでね、今は年も90近くであまり店には来られないけど、電話はこまめにくれる。ちゃんとご飯食べているかとか、従業員のことをとても気遣ってくれるんです。従業員も社長のこと慕っているよ」
社長の思いはしっかり接客に形を変えて表れているのだ。忙しい時間帯でも従業員が元気に出迎えてくれるのはそのせいなのだ。
人気メニューは肉豆腐
メニューは全部でなんと約200種類、赤ウインナーは6本で300円、肉豆腐は大皿1杯で400円、コロッケは1つ150円。飲み物は角ハイボール450円、レモンサワー380円。ハンバーグは松本さんがもともと家で作っていたレシピをそのまま。大根おろしをのせてポン酢をかければさっぱりしているけど、ボリュームたっぷりの一品だ。
松本さんはメニューの構成を見て新メニューを考案することも。従業員の意見も積極的に聞くようにしている。新しいメニューは試食を全員で行うこともある。風通しのいい店なのだ。
「女性客も入りやすい店にしたいから、友だちを連れて飲みに来て感想を教えてよ!」
また絶対に来ようと思って店を出た。
(住)東京都台東区根岸1-7-4
(℡)03・3875・7456
(営)日・月曜午前5時~午後11時。火曜午前8時~翌午前2時。水~土曜午前5時~翌午前2時。