お金の育て方と人生の3つのステージ 現役時代は貯め、定年後に増やし、老後は使う
「結婚後、子供が生まれ、家を買うのなら、とにかくお金は貯めておけ。20代のころ、会社の部長に私の結婚式への出席をお願いした際に、そんなことを言われました」
埼玉県在住の会社員、佐野博昭氏(48)は、当時の上司のアドバイスを今でもよく覚えている。
「家庭を持てばお金がかかる。人生設計と資金計画をつくり、都度見直して、夫婦で協力し合いなさいとも言われました」
あまり実感は湧かなかったが、自分の両親を見てきて理解はできた。上司の言葉には従った。家を手に入れ、2人の子供が大学に通う今、確かにその通りだと佐野氏は改めて納得する。
「子供が社会人になるまでは、貯めては減りの繰り返しです。子供が小学生のころに少し無理をして、家を買ったのは正解でした。子供が育つにつれて、教育費は増えます。子供を大学に通わせ、同時に家を買うのは家計的にかなり厳しいことは、わが家のライフプランとマネープランでわかっていました」
結婚後ほどなくして、夫婦でライフプランとマネープランを考えたという。興味深いのはマネープランだ。