冬の味覚の王様「ズワイガニ」を10倍おいしく食べる! この道25年の“カニ伝道師”に教わった

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おいしいカニの見分け方はプロでも至難の業

 ──鮮度のいいカニはどう選ぶ?

 種類、産地、大きさなど、おいしさを左右する要素はいろいろありますが、一番は鮮度です。生はもちろんですが、冷凍の場合でも生け締めして茹でたかどうかで鮮度が変わります。ただし、それを見た目で判断するのはプロでも至難の業。正直、解凍して食べてみないとわかりません。身がパサついているのは鮮度が落ちたものを茹でた証拠。鮮度がいいと冷凍でもプリプリとした歯応えで、みずみずしい。保管状態が悪くてもパサつく原因になります。ベストの温度はマイナス25度。その温度で凍っている状態が最も鮮度がいい。したがって店頭では、ショーケースに陳列されているものではなく、冷凍庫から持ってきてもらって買うといいでしょう。いけすで動いているものを茹でてもらうのもおすすめです。そういうリクエストをする人は通だと思いますね。通販の場合は買って試してみて、信頼できる店を見つけるほかないのが現状です。

 ──生のカニを解凍する時にやりがちなミス

 刺し身やしゃぶしゃぶなどで楽しめる生ズワイガニは、弊社でも一、二を争う人気商品です。ご家庭には冷凍された状態で届きますが、解凍方法を間違えると、とんでもない悲劇が待っています。一般的に牛肉などは、前日から冷蔵庫でじっくり自然解凍するのがいいとされています。ボイルされたカニはこれでいいのですが、生のカニは食べる直前に流水解凍するのが鉄則。なぜなら、生のカニは解凍して一定の時間が経つと黒く変色する黒変という現象が起きてしまうからです。これは身肉に含まれるアミノ酸が酵素の作用で酸化することが原因で、バナナのように風味や健康面には影響がないのですが、見た目がおいしそうではありません。中には腐ったと勘違いして捨ててしまうお客さまもいます。

 そうした悲劇を招かないよう、生は食べる直前に流水で解凍し、溶けたらすぐに召し上がることを心がけてください。

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