犬や猫の糖尿病は1型と決めつけず、インスリン投与量を調整する

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 そこで当院では、糖尿病=1型と決めつけず、2型の可能性も踏まえ、インスリン投与量を細かく調整するのです。最近、ネコについてはネコ用インスリンも承認販売されましたが、当院ではヒト用を使用します。ネコ用はヒト用の3倍と高く、慢性疾患で長期使用を前提とすると飼い主さんの負担が重い。一方、ヒト用は効き目が強く投与量を誤ると、低血糖のリスクが高まります。慎重に投与量を調節するのは、低血糖のリスクを下げて経済的負担を少なくする意味もあって、ワンちゃんでも同様です。

 追加の検査では、まず空腹時の血糖値を測定。次に食餌とインスリン注射をしてもらい、注射直後から8時間後の数値をチェック。詳細は省きますが、入院せず飼い主さんの注射の練習もした上で、半日検査で仮の投与量を調べ、その日に帰宅した夜から注射がスタート。2、3日で正確な投与量が決まります。

 ワンちゃんは基本的に食後の注射を朝と夜に2回。ネコちゃんは一日を通して食餌することが多く、朝だけ、朝多めで夜少なめなど投与量を変えることで留守番が長い生活スタイルでもうまくいくことが多いです。

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