立憲選対ナンバー2小沢一郎氏イライラ…解散まであと5日「時間がない」と執行部にボヤキ

公開日: 更新日:

「9日衆院解散、15日公示、27日投開票」の“裏金隠し選挙”を石破首相がブチ上げ、永田町はすっかり選挙モードだ。3日は立憲民主党の野田代表が、日本維新の会国民民主党共産党の党首と個別に会談し、連携について協議した。

 キモは野党間の候補者調整だ。野田氏は自公過半数割れと政権交代を掲げ、党代表選に勝利したものの、道筋を描けていない。いまだ維新とも共産とも、それぞれ100以上の選挙区で競合している。3日に野田代表は「裏金議員の選挙区での野党候補一本化」を各党に提案したが、色よい返事はもらえなかった。

 そんな中、立憲党内が期待を寄せるのは、衆院選総合選対本部のナンバー2に当たる本部長代行に起用された小沢一郎衆院議員だ。「小沢さんの剛腕で、野党間の候補者調整を一気に進めて欲しい」(立憲中堅議員)などの切実な声があるが、そう簡単ではなさそうだ。

 小沢氏は3日、議員会館の自室で報道陣の取材に対応。「時間がない」と繰り返し、執行部に対するボヤキも口をついて出た。

「(代表選のあった)9月23日から1週間以上経過し、無為に過ごしてしまった」

「野田代表から具体的な指示はなく、(本部長代行の)権限がどこまであるのか分からない」

「候補者調整は将棋の駒を動かすような話じゃない」

「調整は、たとえ人に憎まれても、批判されても、いいと思うことをやり遂げなきゃいけない。そういう仕事だ」

「全権を持っていなきゃできない。やれるのは代表。そうでなきゃ誰かに任せてやるとか。大衆討議でできる話ではない」

「役割分担をきちんと決めてくれれば」──。

■野田代表は本気で闘う気があるのか

 裏金事件だけでなく、解散をめぐる石破首相の二枚舌に世論が嫌気し、自民党に大逆風が吹いている。野党にとってはチャンスのはずだが、候補者一本化がなければ、自公を利するだけだ。野田代表は何をノロノロしているのか。

「野田さんの政治オンチが露呈した。だからこそ、小沢さんに選挙を任せる決断ができていない。自民党は誰が総裁になっても厳しい選挙が予想されていたが、野田さんのおかげで勝利が見えてきた」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

 解散まであと5日、公示日までは11日。「政権交代」を掲げる野田の本気度が問われる。

 ◇  ◇  ◇

 野党の候補者一本化は遅々として進まず。裏金事件の総本山である旧安倍派の5人衆+αの再選を許す気なのか…関連記事【もっと読む】では、最新の選挙情勢を詳しく報じている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった