母子ともに異常なし! 脊椎異常の胎児を子宮ごと摘出後、母体に戻す…英ロンドンで驚異の手術が成功

公開日: 更新日:

 英国で、脊椎の異常が発見された胎児をいったん母体から摘出して手術を行い、その後再び、母体に戻す、という驚異的な手術が行われて見事に成功。注目を集めている。

 イーストサセックスに住むセレナ・ナイさん(24)は昨年、妊娠20週目の検診で、胎児の息子が「二分脊椎症」を患っていると診断された。胎児の脊椎が完全に形成されずに生じる先天性疾患で、高確率で重度の障害やマヒを引き起こす危険性があると告知された。

 セレナさんとパートナーのクリス・バウンさん(26)は悩んだ末、6週間後にロンドンのキングス・カレッジ病院で「胎児内視鏡手術」を受けることを決断。

 執刀した医師団は、まず胎児をセレナさんの子宮ごと一時的に体外へ取り出した。そして胎児の脊椎を修復する3時間に及ぶ内視鏡手術を実施。最後に、子宮と胎児を元の位置に戻す複雑な連続手術を成功させた。

 そしてその5週間後、無事に男児を出産。母子ともに健康状態に異常はなかった。

 トミーちゃんと名づけられた男児はさらに4週間、NICU(新生児集中治療室)で治療を受けた後、昨年10月19日に退院。現在、背中に手術の痕があるものの、すくすくと成長しているそうだ。

 本当に良かった!

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」