堀江貴文氏の“Fラン大不要論”が物議…専門家が理解を示しつつも「必要」と断言するワケ

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 大学ジャーナリスト・石渡嶺司氏はこう話す。

「一般的に模擬試験などで偏差値が40以下や算出されないボーダーフリー(BF)の大学の学部学科に対して、“Fラン”という呼称がネットを中心に広がっていきました。全国800校ほどの大学のうち200~300校あると言われています。中には運営が杜撰な大学もあるため、言わんとすることは理解できますが、すべてが不要かというと、そうではないのです」

 Fラン不要論についてこう否定する。

「企業の採用は高卒、短大卒、大卒で、業務内容や給与水準などの条件が違ってくる中、Fランであっても大卒資格が得られるので、それなりのメリットはあります。地方の場合、大学進学で若年層の多くが東京などの都市部に流出する中、地元の私大卒業生は消防、警察などの公務員、企業の人材の供給源として一定のニーズがあります」(石渡氏)

税金の無駄遣いは本当か

 批判の多い私学助成金についてはどうか。

「私学助成金は学生数などに応じて分配され、全定員に対する学生数の割合(収容定員充足率)が50%に満たないと交付されません」(石渡氏)

 少子化で学生集めに苦労する中、自宅で授業を受けながら大卒資格が得られる通信制が人気を集めるなど、大学が置かれた状況が変化しているのは間違いないだろう。

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