北区十条「大衆酒場斎藤」100年の味がしみ込んだ熱々の肉豆腐に冷えた体が温まる

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キンキンに冷えた電気ブランを流し込む

 アタシはどぶろくを炭酸で割ったにごりソーダ(410円)からスタート。実は初めて飲むのだけれど、これ うまい!でも、まずい! 絶対飲み過ぎる。ツマミは名物肉豆腐(360円=写真)。店の外で待っているときに漂ってきた匂いはこれだろう。熱々を頬張る。100年の味がしみ込んだ豆腐が喉を通り胃に届くと、冷えた体が温まってくる。見渡せばみんな楽しそうに穏やかに酒を飲んでいる。そこには老舗の名店に来ているような気負ったものはない。いつも通り飲みに来ている人だけ。女将さんもいつも通り相手をしている。いいなあ。

 しみじみしながらアタシは電気ブラン(310円)とがんも煮(360円)とポテサラ(360円)を追加。お汁タプタプのがんもを頬張り、キンキンに冷えた電気ブランを流し込む。サイコ~。目の前には水冷方式で冷やしている吟醸酒がつかっている。そろそろ客が増えてきた。では、純米吟醸生原酒の木曽路(520円)で締めるか。吟醸の上品さと原酒の持つ荒っぽさが後を引く。これもうまい! 残りの一滴をすすり腰を上げた。お勘定を頼むと、「寒い中、お待たせしてごめんなさいね」。女将さんのひと言に身も心も温まる。開発屋さんにお願い。この店には手を出さないでね。(藤井優)

○大衆酒場 斎藤 北区上十条2-30-13

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