「令和の百姓一揆」デモに参加した農家の怒りと悲鳴…コメ不足&高騰で我慢の限界!全国から3200人が集結

公開日: 更新日:

「農水省の作況指数が誤っていた証拠でねえか」

 担い手不足に見向きもせず「国はタイやベトナムなどの農業指導で日本産と同じ『ジャポニカ米』の生産研究に余念がない。コメ農家消滅を放置し、将来の輸入増を見越した布石ではないか」(東北の生産者)といぶかしむ声もあった。

「新品のトラクターは高いモノで2000万円くらいする。そのコスト回収だけで、もう大変」と嘆くのは茨城のコメ農家(76)だ。コメが安価に抑えられてきた過去30年で周囲の同業者の3分の2が離農。彼らの水田を残った人たちが守ってきたが、3割は耕作放棄地になってしまった。

「コメが高値で売れると皆、ヤル気が出ているけど、肝心の『種もみ』が手に入んねえ。理由は昨年産の不作で『平年並み』とした農水省の作況指数が誤っていた証拠でねえか」(同前)

 こうした怒りと嘆きを抱えたデモ参加者たちの「農家を守ろう」「農家に補償を」という叫びが、都心の一等地にこだました。トラクターに乗った茨城のサツマイモ農家・村田章宏さん(69)は「沿道の声援が励みになった。外国人観光客も盛り上がってくれたしね。あすからも頑張れます」と笑顔で語った。

 実行委員会代表で山形の農家・菅野芳秀さん(75)はこう檄を飛ばす。

「きょうはこれから続く長い戦いの始まりでしかない。消費者と手を取り、農業を滅ぼす政治を変えていく」

 消費者も「いただきます」の感謝と共に生産者と連携し、間違った農政を正していくしかない。

  ◇  ◇  ◇

 あまりの人気で品切れになった店舗もあるという台湾産米のブレンド商品。海外産コメの現状は…。●関連記事『【もっと読む】注目の「台湾産米」はうまいのか? コメ高騰で人気急上昇、入手困難の異常事態』で詳報している。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束