シニアの飼い主が亡くなった後、残されたペットをどうするか?

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 業者は玉石混交で、動物を大切に扱うところもあれば、中には可哀想な動物の状況を利用して“可哀想ビジネス”を仕向けているようなところもみられます。愛護センターの方々は、動物愛護管理法の改正で受け取りができないのですが、その現状も把握していて悩んでいるのです。

 で、今回のケースは、生前のご主人との会話から当院での引き取りを望んでいるように思えたことや娘さんも“可哀想ビジネス”の存在を知り、よく分からない業者に預けるくらいなら当院での引き取りを希望されたことで、当院での引き取りでまとまりました。

 こうした対応ができるのはあくまでもかかりつけ医として長く関わったからであり、すべてを受け入れることはできません。そこは読者の皆さんもワンちゃんやネコちゃんの将来について家族やかかりつけ医とよく話をすることをお勧めしますが、参考になることもあります。

■世田谷区の保健所では「ペット安心連絡メモ」の取り組み

 私が開業する世田谷区の保健所では、「ペット安心連絡メモ」を飼い主さんに渡しています。ここに記入するのは、「ペットの種類」「名前」「年齢」とともに「預け先の名称」「住所」「電話番号」で、世話をする上で注意すべき「特記事項」も書いておくのが無難でしょう。

 入院などで飼い主さんが留守にするときに預け先としてお願いできる人の情報で、飼い主さんに万が一のことが起きたときなどにも役立ちます。簡単ですが、とても大切ですから、世田谷区以外の方にもお勧めです。

 (カーター動物病院・片岡重明院長)

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