記録的猛暑&少雨で野菜に大ダメージ…15品目中11品目が高値の衝撃予想
野菜の取引が行われる青果市場からは、悲鳴が聞かれる。
「競りの場でも『やっぱり高いね』と嘆く声がよく聞かれます。作物や品種によりますが、異常気象の影響がこれから遅れて出てくる可能性もあるので、気を抜けません。また、昨年は残暑が厳しく、秋口まで高温による生育不良がみられました。今年も同様に、10月までは全国的な高温傾向が予想されている。昨年と同じパターンになるのではないかと危惧しています」(都内卸売市場関係者)
農水省や全国自治体がさまざまな異常気象対策を呼びかけているものの、一筋縄ではいかないようだ。
■異常気象の影響が恒常化
「生産現場では、高温耐性品種を導入したり、遮光ネットを設置して温度を調節したりするなど、さまざまな手段を講じています。しかし、想定を上回る極端な天気が毎年のように襲うため、実際には対策が追いついているとは言い難い。今後は温暖化に対応するため、産地を移すという議論も進めなければならないと思います」(同前)
もはや、異常気象による野菜高騰は恒常化しつつある。物価高で家計が苦しくなる中、更なる負担は避けられなさそうだ。
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徐々に店頭に並び始めた新米だが、コメ価格も変わらず高値のまま。流通現場にはそれぞれの思惑が……。●関連記事【もっと読む】『新米高騰4000円台後半がザラ…買い取り合戦過熱で入り乱れる思惑』で詳報している。