これじゃ“ぼっち”は増える一方…「モノンクル」「メンター」不在の深刻

公開日: 更新日:

 メンター制度を設けている企業も多いが、キャリア支援事業を手がけるエンセッションが8月に発表したキャリアの悩みに関する調査によると、「誰に相談したか?」という問いに、「家族」と回答したのが32.9%でトップだった。「友人・同僚」の20.4%、「上司・職場の先輩」の16.4%と続くのだが、「誰にも相談しなかった」が36.4%。

 調査では、3人に1人以上が「相談先がわからない」などと悩みを1人で抱え込んでしまう構造が見え隠れしていると分析している。都内の私大職員はこう言う。

「家族には相談しづらい悩みもありますし、長文が嫌われるSNSでは、深い話もできません。相談相手はAIなんて真顔で話す学生もいます。バイトもやらずサークルも入らず、OBや先輩など親身に助言してくれる年上の相談相手がいないと“悩めるぼっち”は意外と多いんですよ」

 脚本家でライターの源祥子氏は「昭和の若者は、背伸びをしてオトナの店に行ったりしたものですけど」とこう話す。

「今の学生さんは経済的にも精神的にも、そんな余裕がないのかもしれませんね。近所の居酒屋にだって、モノンクルやメンターになってくれるオトナもいるはずですが、そもそも知り合う機会がないのでしょう」

 悩めるぼっちはどんどん増えていきそうだ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  2. 2

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  3. 3

    ママに贈り物? 保護ネコがまさかの獲物をスープに投入…米動物団体の動画に飛び交う笑いと悲鳴

  4. 4

    「大阪・関西万博」閉幕翌日、閑散とした“別世界”を歩いた…大屋根リングもガラガラ

  5. 5

    農水省は「生産量が需要を大幅に上回る」と…“コメ余り”予想でも新米価格が下がらないワケ

  1. 6

    “上級国民”の上から目線にウンザリ…「ワークライフバランス」庶民はとっくに諦めている

  2. 7

    宝くじで2億円ゲット、パーティーざんまい…英在住男性“暴走生活”の顛末とその後に悟ったこと

  3. 8

    「関東大震災」「阪神大震災」「東日本大震災」発生時のジンクスにネットがザワめく複雑理由

  4. 9

    高市早苗新総裁は「馬車馬」で早くも馬脚現す…政治家だって日本語の使い方は間違いだらけ

  5. 10

    今なお続くトカラ列島近海の群発地震…元国立極地研究所所長・島村英紀氏が気象庁の発表に“反論”

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    高市自維政権で進む病人・弱者切り捨て…医療費削減ありき「病床11万床潰し」すでに3党合意の非情

  4. 4

    創価学会OB長井秀和氏が語る公明党 「政権離脱」のウラと学会芸能人チーム「芸術部」の今後

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  2. 7

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 10

    まだ無名の「アマNo.1サウスポー」評価爆上がり!23日ドラフト「外れ1位」なら大争奪戦も…