シニアなら今こそ「そうだ 京都、行こう」? では東京からいくらかかるのか
これじゃ「家でガマン」っていうのが現実的か。
でも、“昭和魂”はあきらめない。
「青春18きっぷ」があるじゃないか。「今は3日間バージョンっていうのがあって、価格はぴったり1万円! 2人で2万円。年齢制限はなし。これなら行けるかもしれない!」
午前6時。東京発熱海行きの普通列車。9時間かけて、京都へと“死ンデレラ・エクスプレス”である。硬い垂直座席との“デスマッチ”だ。
そして老体に鞭打って、やっとたどり着いた清水寺。一歩一歩のぼる階段と、動悸がコラボレーションする。
もしかして、あの世へのカウントダウンなのか?
しかし、最終的には清水の舞台から飛び降りることになってしまった。迷うことなくタクシーを選択。
そして駅では、躊躇なく「東京まで、のぞみ2枚!」──何かが吹っ切れた瞬間でもあった。
昔は「夢のハワイ航路」に憧れたもの。あれから50年。現実は「夢の特売コーナー」で並んでいる!
















