新宿のロシア料理店で蘇る労組委員長を務めた30年前の思い出

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ギンギンに冷えたウオッカがサイコ~

 そこに冷凍庫から出したばかりのギンギンに冷えたウオッカをぐびり。サイコ~。あの頃X氏と飲むと妥結後の解放感からか、いつも羽目を外し、ストリチナヤとズブロッカを1本ずつ、ペリメニばかりをお代わりしながら泥酔。一流レストランで行儀悪いことこのうえない。出禁にならずに済んだのは店の皆さんの寛大なお心があったればこそだ。

 今回、3代目の曉子さんに当時のことを謝罪すると、美しく優しい笑顔で「あの頃はそんなお客さまもいらっしゃいましたね」。水に流していただけた、かな。若い頃に通った街や店に来ると、つい昔のことが思い出される。「紅の豚」のエンディングテーマ曲「時には昔の話を」にしびれ、今ではあの歌を聴くと涙腺が緩むトシになってしまった。登紀子さんが演じたマダム・ジーナが、大騒ぎしている飛行艇乗りの男たちに言うセリフ。「さあ、お祭りは終わった~早く帰りなさい」。ジーナには悪いがアタシの祭りはまだ終わっていない。なにせ分別くさく昔を懐かしむのはまだ早いと思っているイカレタ還暦男だ。今夜はマダム曉子に「早く帰りなさい」と言われるまでウオッカを飲むゾ。次はズブロッカにストロワヤだ。それとペリメニお代わり! 今度はホントに出禁かもよ。 (藤井優)

○スンガリー新宿東口本店 新宿区歌舞伎町2-45-6 千代田ビルB1

【連載】今、こんな「昭和の街」が大ブーム

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