クマ対策で長野白馬村スキー場が抱える特殊事情とジレンマ

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 スキー場周辺にはタヌキやテンなど、野生動物が生息しているが、事情を知らない外国人利用客がクマと間違え、通報するケースが相次いでいるという。

■目撃情報の10割がニホンカモシカ

「これまで1日に数回、“クマの目撃情報”が寄せられていますが、現地まで確認に行ったところ、10割がニホンカモシカでした。通報者はほぼ外国人でニホンカモシカを見たことがありません。ゴンドラやリフトの上から林の中で動く物体を見て、クマだと勘違いしてしまったようです。皆さん、他の利用者に危害が及ばないように、良かれと思って通報いただいているのですが……」(前出の担当者)

 スキー場としては通報があれば対応しないわけにはいかず、目撃情報があった周辺のコースを一時閉鎖して確認作業を行い、安全が確保されたら再開する。この繰り返しだという。その間、ゴンドラやリフトは止まり、利用客は不便を強いられている。

 となると懸念されるのが風評被害だ。東北地方を中心にクマが出没した観光地はキャンセルが続出し、地域経済に多大な損害を与えた。スキー場も年末年始の書き入れ時を迎える。

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