(18)ある日のブランチ
ふと見れば、カウンターのお客さんも、昼酒中だ。あれはレモンサワーだろうか。タンブラーの酒をちびちび大事に飲みつつ、ときどき背後のテーブルで飲み始めた私を見る。
「あんたも昼酒? 勤務開けか?」
その目が詮索している。まあ、仕事明けといえば明けである。明け方まではかどらない物書き仕事をして、寝たのが朝で起きたのは昼ちょうど。最初の食事がビールとチャーシューとメンマ。それだけのことである。
レモンサワーに切り替えるタイミングで、煮玉子も追加する。白髪ねぎがたっぷり盛ってある。これがまた絶好のつまみになる。だから、ラーメンの注文を後回しにして、レモンサワーをもう1杯頼む。朝食がわりの昼酒としては、実にペースが速いのだが、店の主人は、私を、特に怪しむでもない。きっと、こんな客は珍しくはないのだろう。
さて、食事にしようか。醤油味のニンニクラーメンを選ぶ。さて、どんなものが出てくるか、楽しみにしていると、かりっと揚げたニンニクのチップがぱらぱらと浮いているラーメン。丼が来たときからニンニクが香る。シャキシャキのねぎとチャーシューに、このスープが沁み込むのかと思うだけで、なんとも幸福な気分になる。スープを啜ると、想像どおりのキックがあって、汁だけでもう1杯飲みたいと、これはまあ、条件反射みたいなものだ。
はふはふ言いながらラーメンを啜り、中身の具材を全部食べてなお、レモンサワーは半分ほど残っていた。
レンゲでスープを啜り、レモンサワーをひと口。また、汁を啜ってサワーをひと口。文句なし。これが、ある日の私の、おいしいブランチだ。



















