(24)青梅で鰻と酒を
そして鰻重だ。脂と焦げと甘いタレと鰻のうま味が白いご飯にしみ込み、なんともいえない、いい匂いを放っている。鰻は世界中で食されているだろうけれど、日本の蒲焼に勝るものなし、と勝手に思い込む。そして、その勢いで酒をもう1本。燗酒にしようか、いや、焼酎もいいか。
夕刻、入店したときは私が一番乗りだったが、鰻重のタイミングで店内を見回すと、常連さんと思しき人影がちらほら見える。古い木造の建物は、2階も営業しているのだろうか。今はどうか知らないが、その昔は、座敷に卓を置いて、開け放った窓からの風を受けながら、鰻酒で涼んだのかもしれない。
昔が残る町並みを歩きたい。突然に、郷愁とも旅愁ともつかぬ感情がわいてきた。

















