著者のコラム一覧
若月澪子ルポライター

1975年生まれ。ジャーナスリト。大学卒業後、NHK高知放送局・NHK首都圏放送センターで有期雇用のキャスター、ディレクターとしてローカル放送の番組制作に携わる。結婚退職後に自殺予防団体の電話相談ボランティアを経験。育児のかたわらウェブライターとして借金苦や終活に関する取材・執筆を行う。生涯非正規労働者。ギグワーカーとしていろんな仕事を体験中。

医学部に進学した息子のために老後破産したエリートサラリーマンの懺悔

公開日: 更新日:

妻は「海外駐在」に完全に浮かれていた

 都内の有名大学の英米学科を卒業したBさんは、英語を生かした仕事がしたいと電子部品メーカーに就職、20〜30代は出張で国内外を飛び回る日々を送っていた。

 時はバブルの末期、日本の工場が次々と海外に移転する中、Bさんが勤めていた会社は東南アジアに現地法人を立ち上げることになる。その社長として30代後半のBさんが指名されたのだ。

「いずれは海外で仕事をしたいと思っていたのですが、こんなに早くチャンスが巡ってくるとは思わなかった。自分の力を試すことに期待が膨らんでいました」

 そして何より、海外赴任を喜んだのはBさんの妻である。

「海外赴任が決まった時はかなり浮かれて、渡航前に行く奥様向けの講習会みたいなのに喜んで出かけていました」

 赴任先で多忙な日々を送るBさんをよそに、妻は駐在員妻の集うパーティやお茶会に参加して現地の生活を楽しんでいた。その一方で、妻は一人息子の教育にも力を入れていたという。

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