妻子を捨て愛人と家を出た父「中学受験だけはさせてやってくれ」…小6娘を待っていた残酷な現実
家庭の事情に立ち入るのは本意ではありません。ですが、その後に母親が漏らした一言に、私は言葉を失いました。夫が家を出るときに残していったメッセージ。そこにはこう書かれていたそうです。
「中学受験だけはさせてやってくれ」
妻子を捨て、愛人のもとへ走った男が、最後に残した言葉がそれでした。養育費の相談でもなく、謝罪でもない。自分が去ったあとの生活設計への配慮でもありません。
私はしばらく、その言葉の意味を測りかねました。娘への愛情なのか。それとも、自分が「教育熱心な父親だった」という体裁だけを残したかったのか。あるいは、去っていく後ろめたさを、その一言で埋めようとしたのか。どれだけ考えても、答えは出ませんでした。事態がなお深刻だったのは、その子が6年生、つまり受験本番を目前に控えていたことでした。あと数カ月、というところで家庭が崩れたのです。
もっとも心の支えが必要な時期に、もっとも大きな衝撃が襲いかかりました。残されたのは母親と、まだ12歳の女の子でした。


















