映画「ちいかわ」興収110億円ヒットでSNS大盛り上がり 愛知県の“聖地”2カ所を巡礼してみた
佐久島内の作品「海神さま」の石像が「島二郎」に似ていると話題沸騰
普段は非公開だが、住職の長公宣さん(89)の計らいで、特別に彼女の姿をかたどった木像(平安末期作成、作者不詳)を見せてもらった。
高さ30センチ前後で、横幅は二十数センチ。20年ほど前まで、境内にある「八百比丘尼堂」に納められていたが、風雨による損傷を避けるため「保存堂」に移設。木像は黒ずみ、虫食いが目立つ。表情は一見、穏やかだが、老いることなく800年も生き永らえたことへの苦悶がにじんでいるようにも見えた。
「寺周辺には『沖中』『出川』と、水に関連する地区名が多い。そのため、かつて周囲が海辺であったという伝説は、あながちウソではないと思っています。いずれにせよ、地域に興味を持っていただくことは喜ばしい。映画公開後、寺にいらっしゃる方がボツボツ増えました。『八百比丘尼像のお堂はどこですか?』といった問い合わせが増えましたね」(長さん)
2カ所目は、県南部・西尾市の離島「佐久島」だ。市内の一色港発の高速船に揺られること20分で到着する島内には、さまざまなアート作品が展示されている。こちらは、映画の舞台が「島」であることに加え、島内の作品「海神さま」の石像が、映画に登場するキャラ「島二郎」に似ていると話題沸騰なのである。
海神さまが設置されているのは、佐久島東港近くにある正念寺。作者は、愛知県岡崎市出身の美術家・松岡徹氏だ。白い石像は神々しい印象だが、顔つきはどこかひょうきんで、確かに島二郎と似た部分がある。今年5月ごろからメンテナンスのため本土に“入院”していたが、8月12日に正念寺に帰ってきた。取材当時は、海神さまの不在を守っていた「謎の像」とともに鎮座。彼らの足元には、ちいかわグッズが“お供え”してあり、その人気の高さがうかがえた。

















