ウェルビーイングな生き方を探る(下)振り返ってみたときに「あ、これで良かったんだ」という幸福感

公開日: 更新日:

 ──その満足感はどこから生まれたものなのでしょうか。

香山 ここの人たちは、生活者として自分でいろんなことを決めながら生きているんです。穂別はメロンが特産なんですけど、ずっと田んぼをやってきた人が、温室ハウスを建ててメロン栽培に転換するというのは苦渋の決断です。メディアやネット情報で有利な方に乗って利口ぶっている都会の人より、生活しながら自分で決断していく方がはるかに賢明です。満足感の背景には、そういう生き方があるのだと思いますね。

 ──周りとの関係も大事にしているのでは。

香山 自然環境が厳しいのでみんなで助け合わなきゃ生きていけない。買い物も大変だから、ものを分けたりとかは日常で、そういうふうに生きているんですよ。人と一緒に生きていく、思いやる、助け合うのが当たり前なんですね。

 ──趣味や嗜好品も幸福感につながりますか。

香山 そう思います。この地区は喫煙率がすごく高いんです。「やっぱり一服するのが生き甲斐なんだよ」と言う患者さんもいて、とても「やめなさいよ」とか言えないですね。農作業をされて、ちょっと一服するとか、自分の体を通して本当に好きなものを味わうっていうことは大事なことですね。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状