ウェルビーイングな生き方を探る(下)振り返ってみたときに「あ、これで良かったんだ」という幸福感

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 ──嗜好品の効用でしょうか。

香山 それ、すごいあると思います。あとは趣味ですね。ほとんど人が通らないような所で、奇麗にお花畑を育てている90歳ぐらいの方がいます。誰が見るのか聞いたら、「家の窓から外を見てお花が奇麗に咲いてるとすごく気持ちがせいせいする」とおっしゃる。誰も見なくても植えたいから植える。自分の世界があるのです。

 ──穂別で日々、診療にあたっていらっしゃる体験からのお話は貴重でした。

香山 今では、なんか少しでも役に立ててるかなって思えることが、自分の心の支えになっています。東京にいたら、別に私なんかいなくても誰も困らないと思うわけですが、ここだと、やっぱりいた方が少しでも誰かの役に立てるからいいかなって思えるんですね。それって幸福に生きるっていうことにつながっている。やっぱり、大事なことですよね。(おわり)

▽香山リカ(かやま・りか)精神科医、評論家。北洋大学客員教授。北海道むかわ町の穂別診療所副所長。

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