大阪市はたばこ税収308億円に対し、喫煙所整備等はわずか11億円

公開日: 更新日:

 とはいえ、市たばこ税308億円に対し、喫煙所整備関連費は11億円でわずか3.6%である。市が設置を予定している新設喫煙所数は120カ所だが、市民などから「それでは足りない」との声も出ている。市たばこ税の10%ぐらいを分煙環境整備にあてがうことはできないだろうか。

 市内全域の路上喫煙禁止に対する市民らの受け止め方はどうなっているか。市が昨年8月から9月にかけて行ったパブリック・コメントには448通(意見総数は545件)の意見が寄せられた。市内全域路上喫煙禁止に「賛成」は69件、「条件付き賛成」は27件、「反対」は88件とかなり拮抗した結果となった。

 具体的な意見内容を見て気が付くのは喫煙所整備の必要性への言及が多いことだ。「賛成」派の中にも「ただ禁止するだけではなく、喫煙環境の整備を行い、十分に周知することが重要」という趣旨の意見が17件。「条件付き賛成」では「喫煙所の数が120カ所では少なすぎるので、より多くの喫煙所の整備をすべき」が14件。「反対」派も「120カ所では十分とは言えない」が18件。図らずも、多くの市民が喫煙所の整備拡充を求めていることが浮き彫りとなったのである。

 こうした市民らの声を横山英幸市長はじめ市当局、そして大阪維新の会をはじめとする議会はどう受け止めて、議論・行動に移していくのか。しっかり監視していく必要がある。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ブラタモリ」抜擢の桑子真帆アナ “金髪チャラ系”の大学時代

  2. 2

    巨人に漂う不穏な空気…杉内投手チーフコーチの「苦言連発」「選手吊るし上げ」が波紋広げる

  3. 3

    大の里、豊昇龍の両横綱も戦々恐々…「新怪物」加入で躍進止まらぬ伊勢ケ浜部屋の巨大戦力

  4. 4

    82歳で死去の橋幸夫さんが日刊ゲンダイに語っていた「佐川急便事件」と「統一教会」のバッシング報道

  5. 5

    星野監督は中村武志さんを張り倒した直後、3ランを打った隣の俺にも鉄拳制裁…メチャクチャ痛かった

  1. 6

    御三家の生き残り舟木一夫の“傷だらけの人生”と、兄貴分だった故・橋幸夫さんも太鼓判のサバイバル術

  2. 7

    小祝さくらは「加齢の影響」漏らしていた…ツアー6週連続欠場の深刻度

  3. 8

    (1)身内すらも“監視し欺く”情報統制…機密流出犯には厳罰、まるで落合博満監督のよう

  4. 9

    元幕内照強の“しょっぱい犯罪”に角界も呆れた…トラブル多数現役時代の「ヤンチャ」な素顔

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋