「安定」より「実力」 2016年卒の狙い目はブラック企業
2016年卒の就活スケジュールは、3カ月後ろ倒しになった。例年12月スタートの大学3年生の就職活動は、来年の3月スタート、選考開始は8月になる。だが、すでに“青田買い”は加速し、息子や娘が悠長に構えていたら“就職難民”になる恐れがある。
2016年卒の就活は、優秀な学生の企業選びに異変が起きているという。
「大手を蹴った若者が集まる知る人ぞ知る会社」の著者・オバタカズユキ氏がこう言う。
「東大、早慶など高学歴で活発なタイプの学生の意識が変化しはじめています。『待遇がいいか』『知名度があるか』という基準ではなく、『若いうちから力をつけられるか』で就職先を選ぶケースが増えている。安定企業に意味を感じない。起業志向が強いわけではなく、会社が潰れても対応できる能力をつけたいと考えている。大手企業の内定を蹴って、数人規模の会社を選ぶ例もあります」
■吉野家社長は倒産寸前にバイト入社
アベノミクスの限界がハッキリし始めた2016年卒の就活、一般の学生は、どんな企業を選べばいいのか。