竹下製菓 竹下真由社長<1>若き5代目社長は超リケジョ!
雄大な雪山に「ブラックモンブラン」の色鮮やかな文字が映えるパッケージ。九州人にはすっかりおなじみのアイスクリームを、半世紀にわたり作り続ける老舗製菓会社が佐賀県にある。今年50周年を迎える竹下製菓のロングセラー「ブラックモンブラン」は、カリカリの食感のチョコとクランチに、あっさりとしたバニラアイスの絶妙な組み合わせが特徴の看板商品だ。
玄界灘と有明海に面し、呼子のイカや海苔、佐賀牛など食の宝庫でもあり、有田、伊万里など陶磁器でも有名な佐賀の地に、1894年以前、竹下佐七が竹下製菓の前身である製菓会社を創業。その後、冷菓・菓子メーカーとして成長し、2016年、34歳の若さで5代目社長に就任したのが竹下真由氏だ。7歳から4歳の3人の子を持つ母でもあり、いきいきと経営に子育てに奮闘する姿が地方創生の講演などでも紹介された。
竹下氏が生まれ育ったのは当時菓子工場のあった佐賀市内。会社と自宅の玄関は同じで小学校から帰ってくると、機械が威勢よく動いている音が聞こえてきて、家族よりも事務員さんに「おかえりなさい」を言われるのが常だった。