パワーカップルが組む「ペアローン」の是非…23区内新築マンション1億円超えで議論の的に

公開日: 更新日:

■“資産価値落ちない信仰”の落とし穴

「ペアローンで揉める最大の理由が離婚ですが、一方が出ていく際、実家が資産家でない限り、相手の持ち分を買い取るのは容易ではないでしょう。そうなると売却することになりますが、売却価格が残債を上回る、もしくは同額であれば、この問題は解決します。リーマン・ショック以降、購入時より高い価格で売却できた人がザラにいる中、今後も同じ状況が続く保証はありません」

 購入時より資産価値が下落し、売却価格が残債を下回れば、持ち出しで返済しないといけない。この発想が欠如しているというのだ。さらに離婚のほかに病気や失業、金利上昇のリスクもある。

「建物が経年劣化することから、以前は不動産が購入時より高く売れると考える人は少なく、夫の属性だけでローンを組むのが普通でした。妻がフルタイムで働いていても、その分を預貯金に回すなど余力を残していることが多かった。夫婦共有にすることで購入可能な上限価格は上がりますが、その分、生活に余力がなくなり、今後、金利が上昇した際のリスクへの対応は難しいと考えます」(長谷川高氏)

 もはや資産形成の一環となっているマンション購入。ペアローン組の思惑は吉か凶か。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  2. 2

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  3. 3

    マツコが股関節亜脱臼でレギュラー番組欠席…原因はやはりインドアでの“自堕落”な「動かない」生活か

  4. 4

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  5. 5

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  1. 6

    5億円豪邸も…岡田准一は“マスオさん状態”になる可能性

  2. 7

    小泉進次郎氏8.15“朝イチ靖国参拝”は完全裏目…保守すり寄りパフォーマンスへの落胆と今後の懸念

  3. 8

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  4. 9

    「石破おろし」攻防いよいよ本格化…19日に自民選管初会合→総裁選前倒し検討開始も、国民不在は変わらず

  5. 10

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々