著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

ブラザー工業(上)仁義なき戦いから一転、ローランドDGの買収を“断念”

公開日: 更新日:

 ローランドDGは広告・看板向けインクジェットプリンターで世界首位級の優良企業だ。

■「こんなおいしい話はない」

 14年6月27日に開かれたローランドの定時株主総会に車イスで出席した梯は「MBOをやると、DG(の株)がそのまま付いてくる。(タイヨウにとって)こんなおいしい話はない。それが、わかっていますか」と質問。MBOではドル箱のローランドDGを手に入れるタイヨウだけが利益を得ることになるから、「投資ファンドによる乗っ取りだ」と強硬に主張した。

 三木が代表取締役となっている特別目的会社が実施したTOBは14年7月に成立。ローランドは同10月に上場廃止となった。

 そして、6年後の20年12月、ローランドは東証1部(現・東証プライム)に再上場を果たした。出口戦略でタイヨウはボロ儲けした、といわれている。

 タイヨウは22年、任天堂創業家の資産運用会社ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)に買収された。YFOは実績を上げるため、MBOによっていったん非上場となった優良銘柄を再上場させる作戦に打って出た。

「そのMBO待った」と大手を広げて立ちふさがったのがブラザーなのである。 =敬称略、つづく

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