著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

超円安がもたらす狂乱物価の悲劇…大企業の売り惜しみが始まる?

公開日: 更新日:

 米財務省は6月20日、為替政策報告書を公表。「為替操作監視対象」リストには、前回の報告書で対象となっていた中国、ドイツ、マレーシア、シンガポール、台湾、ベトナムの6カ国・地域のほか、新たに日本が加わった。日本は4、5月に為替介入を実施したが、今後の為替介入に難易度が増せば、政策金利の引き上げしか打つ手がない。

 農林中央金庫は、24年度中に米国債など10兆円を売却する方針という。当初予定よりも欧米の金利低下が遅れるとみて外債の損失を確定させる。10兆円のドル、ユーロの債券を円転なら円買い、円高要因である。外債を多額保有するGPIFや生損保など他の大手機関投資家も同調するだろうか。

 日銀の政策金利の変動は、住宅投資にも影響を与える。変動型住宅ローン利用者の世帯年収は600万超~800万円以下が最も多く、固定金利選択型、金利固定型の利用者の世帯年収は400万超~600万円以下が最も多い。

 いずれの金利タイプも融資率「90%超~100%以下」が最も多い。将来の「金利上昇」という観測自体が、住宅ローン利用者を生活防衛、消費抑制へ促す。景気は「気」だからだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった