著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

日本株「試金石の7月」に…年初から9000円上げたが高揚感なし、景気や政治と乖離

公開日: 更新日:

「株価と景気」が乖離していて、年後半も株価上昇なら、過去の株式相場に見られない現象となる。

 時事通信が今月5~8日に実施した世論調査によると、岸田内閣の支持率は前月比0.9ポイント減の15.5%と、12年12月に自民党が政権復帰してから最も低くなった。また約4割が次期衆院選での政権交代を求めた。「株価と政治」も大きく乖離している。

 世界最大の資産運用会社ブラックロック傘下のブラックロック・インベストメント・インスティテュート(BII)は今月9日、日本株を投資対象として選好すると発表。日本株は「緩やかなインフレの回復、株主フレンドリーな企業改革、そして金融政策を引き締めではなく慎重に正常化している日銀を支援材料にわれわれが最も確信している株式だ」とした。

 先週の金曜日、日経平均株価は前場で一時1000円超と急落したが、都内某所のレストランでランチをしていると20代と見える若いカップルが入ってきた。男性は無精ひげにサンダル、女性は花柄のワンピース、ともにデイトレーダーらしく、スマホで前場の場況を見ていた。利益確定売りを出したようで上機嫌に見えた。

 今月は、年後半も日経平均株価が史上最高値を更新、4万6000円を目指すのか、下降相場に転じるのかの試金石ともなろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性