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真保紀一郎経済ジャーナリスト

M&A総研HD(上)“時代の寵児”が直面、中小企業を食い物にする悪徳業者対策

公開日: 更新日:

 それを救う手段の一つがM&Aだ。新たに資金と人材を入れることによって成長への道が開けるケースも多く、しかも中小企業経営者は、企業を売ったお金で老後を心配なく暮らすことができる。M&A件数が増えているのはそのためで、仲人役である仲介業者の業績も好調だ。

 その一方で、M&Aの負の側面も目立ってきた。

 中小企業経営者の多くが金融機関の融資に対して個人保証を行っている。M&Aで会社を売る時には、個人保証を外すことが一般的だ。ところが一部の悪徳買い手企業は、保証を外す確約をしていながら、買収後、意図的にその手続きを取らず、借金も払わない。すると個人保証をしている元経営者は、会社を手放した上に借金の支払いを迫られることになる。

 このように、中小企業を食い物にするM&A案件を多く仲介していたのがM&A総研だった。そのため、「悪徳企業と知っていながら仲介しているのではないか」と疑われている。

 しかも佐上氏は、冒頭で触れたM&A仲介協会で理事を務めている。同協会はM&A市場の健全な発展のために3年前に上場仲介会社が中心になって設立されたもの。その理事の会社が、むしろ市場を混乱させていたら大問題だ。

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