オリックスが井上亮社長のトップ人事で「脱・宮内色」完成へ…シニアチェアマンの関与なし

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 それは間違いない。積極的な事業投資で、この14年間に株式の時価総額を4.5倍にしたし、純利益も今期は10倍になる見込みだ。

 市場は、そういう実績を一番高く評価するからな。本人も記者会見で「社長の通信簿は業績と株価だ」と自信満々に言ったようだ。

 まだ宮内氏が会長にいたとき、井上氏は買収したゴルフ場や人気温泉地のホテルや旅館を宮内氏の反対を押し切って売却した。冷徹に売りどきを見極める事業家だ。

 それでCEOのまま実力会長として残るのか?

 いや、以前から親しい人に「早く辞めたい」と言っていたそうだ。CEOで残るのは、大阪市に建設するカジノなど統合型リゾート施設(IR)で、協力相手の米国企業とのパイプを持つのが井上氏しかいないからで、IRを軌道に乗せるまではトップにいようとの判断だろう。

 なるほど。でも、一つの世代交代が財界で進んだことは、間違いないな。

構成=竜孝裕(ジャーナリスト)

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