トランプ「会ってもいい」に潜む罠…大統領就任式前の日米会談、石破首相にこれだけのリスク

公開日: 更新日:

何を要求してくるか未知数

 問題は、慌てて会うことのリスクだ。アメリカの次期大統領と会うのに、ただ会って「よろしく」というわけにはいかない。なにかしら「テーマ」を設け、話し合うことになるのは間違いない。

 準備不足のまま会談してしまえば、アメリカ製品の関税の引き下げや、防衛費の増額などを吹っ掛けられることもあり得る。その時、日本政府はどう応じるのか。対応次第ではトランプが激怒して日米関係が悪化する恐れもある。

 国際ジャーナリストの春名幹男氏がこう言う。

「これまでの行動から見ても、トランプ氏は何を要求してくるか未知数なところがあります。日本としても慎重にならざるを得ず、石破さんも余計なことを言わないようにしているように見えます。大統領に就任すれば具体的な政策が発表され、相手の出方をうかがうことができますが、その前に会談するのはリスクが大きいと思います」

 日米首脳会談を行ったら、石破首相は、来年1月に召集される通常国会で、会談が成功だったのか、失敗だったのか、厳しく追及されることになる。早期の日米会談は、政権の命取りになる可能性がある。

  ◇  ◇  ◇

 トランプ邸での「プライベートな夕食会」に出席した安倍昭恵氏。一体全体、“パイプ役”は誰? ●関連記事『【もっと読む】安倍昭恵さん×トランプ夫妻「夕食会」の舞台裏…永田町で飛び交う臆測と“パイプ役”の名前』で詳報している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  2. 2

    進次郎大臣は連日の視察とTV出演で大ハシャギ…ムチャぶりされる農水省は“ブラック企業化”のお気の毒

  3. 3

    ドン・キホーテが進次郎農相に異例の「直訴」…コメ流通は消費者ファーストではないのか? 識者が解説

  4. 4

    三井化学が石油化学事業を分社化…その先で描くのは過剰な同業他社との再編だ

  5. 5

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

  1. 6

    自公政権の無策で失われていく庶民の味…「カレー」「ラーメン」「焼き肉」「洋菓子」「ステーキ」すべて倒産件数最多

  2. 7

    進次郎農相「コメ卸業者が営業利益500%増」発言で飛び交う「価格カルテル」疑惑と「コメの先物取引」で懸念されていたこと

  3. 8

    6月15日に開催G7サミットはトランプ関税で「会議は踊る、されど進まず」状態に

  4. 9

    マツキヨココカラ×コスモス薬品 節約生活の味方ドラッグストア大手を比較

  5. 10

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも