著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

楽天モバイル通信秘密漏洩事件の報告はなぜ遅れた? 3カ月以上放置に総務省は厳重注意

公開日: 更新日:

 実は、楽天グループでは、IDとパスワードを悪用して電子マネーを詐取する不正アクセスが相次いでいる。2023年11月にも、回線契約時の本人確認義務の違反があったとして、行政指導を受けている。「社内で情報漏洩事案を認知すれば、リスク管理部門が軽重を判断して、取締役会に上げて、対応にあたる各部署に情報を流すのが、あるべき姿である。書類上は楽天モバイルもそうなっていたが、実際の運用ではそうならなかった」と指摘している。

■モバイル事業に水を差したくなかった?

 なぜ、楽天モバイルは、3カ月以上も事件を放置したのか? 「どうにか黒字化が見えてきたモバイル事業に水を差したくなかったのだろう」と金融関係者は指摘する。

 楽天グループが8月8日に発表した2025年4~6月期(第2四半期)決算で、モバイル事業の損失は454億円(前年同期は606億円の赤字)と赤字幅が縮小した。20年7~9月期以来、20四半期連続で赤字が続いているものの、契約回線数は前四半期比約4%増の897万回線となり、楽天グループの三木谷浩史社長はモバイル事業について、「赤字ではあるが、しっかり成長している」と強調した。

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