インターネット・アカデミー 西洸人社長(1)祖母が教えてくれた「自分のことより人を先に」が仕事の本質

公開日: 更新日:

 悲しみは後からやってきた。夜になって叔母と2人で話しているとき、「こういうときは泣いていいんだよ」と言われて、初めて泣いた。

「それが僕の知る限り、悲しくて泣いた最後の日ですね。それからは泣いていません」

 祖母から受けた「自分をさておいて、他人のために」という教えは、現在の西の行動原理となっている。

「給料が上がって社員が喜んでいるとか、社内報に載った記事を社員の親御さんが喜んでくれたという話を聞くのが、何より楽しいんです」

 そうした精神を世間では利他的と言うが、西は「その逆で、僕はエゴイストです」と笑う。

「なぜなら、それは自分のためだから。自分がうれしさを感じるためにやっているだけ」

 祖母が教えてくれた相手を思いやる心。それが社員を前向きにさせていることを考えると、西の経営の信念である「明るく活気ある会社」の原点だとも言える。 (つづく)

(ライター・いからしひろし)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった