インターネット・アカデミー 西洸人社長(1)祖母が教えてくれた「自分のことより人を先に」が仕事の本質

公開日: 更新日:

 祖母は料理上手で、西にとって母親そのものだった。しかし、小学6年生ごろから認知症の兆候が現れ始める。料理の味付けが変わったり、日常的にできていたことができなくなったりした。

「無意識に実の母親を求めていたんでしょうね。老いていく姿を見るのがすごく嫌で、当たってしまうこともありました」

 そんな中、中学3年の正月、心筋梗塞で祖母が急逝した。受験を控えた1月4日の出来事だった。

「前日まで岐阜のいとこの家に遊びに行っていて、普通に元気だったんです。でも、ちょっと疲れて体調が悪いと言っていたので、珍しくコンビニ弁当を買ってきました」

 朝起きてみると、普段は物静かな祖父が祖母の名前を連呼していた。見に行くと、もう息をしていなかった。

 当時15歳の西は、驚くほど冷静だった。父親が仕事で不在だったため、叔母への連絡、主治医への連絡など、すべて自分で行った。

「今思っても怖いぐらい平静で、涙も流さなくて。でも勉強に戻ろうと思っても全然身が入らなくて、なぜか名探偵コナンの漫画を読んでいたことを覚えています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった