新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋
■備蓄米も影響
米価が下落しかねない背景には、大量に放出された備蓄米も影響しているようだ。
「スーパーの店頭には、随意契約により放出された備蓄米が、いまだに残っています。備蓄米で商売になる卸売も積極的に新米を仕入れる動機がなく、集荷業者は大量の新米を抱えている。買い付け競争が過熱し、高い価格で農家から買ったために、借金を抱えている集荷業者も多く、その返済のためにも、早くコメを売って換金する必要がある。赤字覚悟で売りに出さざるを得ない状況になっています」(米流通評論家の常本泰志氏)
米価暴落という事態に発展するのか。
「近く米価が下がるだろうと我々も予測しています。まさにチキンレース。どこかで誰かが損切りに動けば、雪崩を打って一気に暴落する可能性はある。すでに一部では値下げの動きが見られており、北関東産のコシヒカリなどが3000円台中盤で店頭に並び始めている。コメ業界の商習慣から年内の決着を望む声も多く、早ければ来月末にも米価下落が始まるかもしれません」(前出の大手コメ卸売関係者)
米価の混迷は深まるばかりだ。
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