缶チューハイの宝HD 終わらぬアクティビストの圧力に神経戦つづく
香港投資ファンドによる5.09%の株式保有が判明
10月22日、筆頭株主の米投資会社バリューアクト・キャピタルは、宝HDに対して臨時株主総会の招集を請求したと発表した。
バリューアクトは、宝HDの長年にわたる業績不振と取締役会による経営陣監督の不備を理由に、社外取締役3人の解任と新たな3人の選任を提案している。
「バリューアクトは6年以上前から宝HDの株式を保有し、非公式ながら戦略の見直しなどを求めてきたが、宝HDの取締役会は実質的な対話に応じなかったことから、臨時取締役会の招集という強硬手段に出た」(市場関係者)とされる。現状の保有株比率は20.0%に達する。
さらに、宝HDを巡っては、香港投資ファンドのオアシス・マネジメントも10月に入り、5.09%の株式を保有していることが大量保有報告書で明らかになった。
オアシスは、保有目的について、今後12カ月の間に、「事業の一部の譲渡に関する事項」について提案を行うとしている。
宝HDは、すでに構造改革に着手している。5月13日にタカラバイオの遺伝子治療の自社開発を中止、細胞加工の受託から撤退を決めた。
9月15日には、京都の土地など不動産18物件の売却を決めた。売却益は約88億円を見込む。
10月5日には、物流子会社タカラ物流システムの株70%を2027年4月に中央倉庫に60億円で譲渡することを決めた。
また、6月15日から希望退職者の募集を実施し、148人が応募。2027年3月期に17億600万円を特別損失として計上する予定だ。
「一連の構造改革で生み出された利益を株主に還元するようアクティビストが要求してくるだろう」(市場関係者)とみられている。
今後、アクティビストの株買い増しも予想されており、臨時株主総会を開催するのかどうかを含め、神経戦はつづく。



















