生き方は働き方 佐々木常夫氏「肝心なのは制度より風土」

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 安倍政権は企業に有利な裁量労働制の拡大を推し進めようとしている。「働き方改革」「生産性革命」と掛け声は立派だが、その実態は「残業時間の上限規制」や「残業代ゼロ法案」などの巧妙な抱き合わせ。過労死ラインの月100時間残業を合法化し、割増賃金もカットして安価な労働力提供を強制しようというのだ。東レ時代に残業ゼロを実践したワークライフバランスの先駆者、元東レ経営研究所社長の佐々木常夫氏はこうした議論をどうみているのか。

■法案はアドバルーンで中身が伴っていない

  ――働き方改革推進法案をどう評価されますか。

 働き方改革というアドバルーンを揚げたものの、それにふさわしい中身が伴っていない印象ですね。私は働き方は「生き方」だと思っています。どうすれば効率的に働けるか、どうやって生きていくのがいいのか。道具と考え方をセットにしないと先には進まない。長時間労働の是正については議論があるようですが、いずれにせよテンポが遅いなという感じがします。忙しい業界もありますから、財界が反対の立場を取るのは分かります。政府も財界を味方につけたい。それで厳しい規制をかけないでほしいという財界の要望をのんで、妥協案をまとめた結果なのでしょう。ただ、私は制度による変更をそれほど評価しません。

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