小説家中島京子氏 ふつうのことをしたANAホテルを支持する
国会で今月17日、辻元清美衆議院議員が公開した文書によると、ANAインターコンチネンタルホテル東京は、見積書や請求明細書を主催者に発行しないケース、パーティーなどで宛名が空欄の領収書を発行すること、代金を参加者個人から受け取ることは、いずれも「ございません」と回答した。このホテルの回答は、けれども、それが、安倍総理の答弁を完全に否定する内容であったことから、2020年2月の日本では、勇気ある「ございません」になってしまった。
与党議員が「もうANAホテルを使うのはやめよう」「ああいう対応をされてはかなわない」と言ったそうだ。なに言ってんの、この人たち! 「嘘をつくか黙るかどちらかにしろ」と? そうとうな圧力がかかったのだろう、18日夜には、時事通信の取材に対し、「国会での質疑に関しては、返答を差し控える」とANAホテルも答えざるを得なくなった。
こんなの、絶対おかしいでしょう。ふつうのことをふつうにやったANAホテルの姿勢を、私は絶対に支持するし、そういうホテルにお世話になりたいものだと思う。バブル絶頂期に全日空ホテルとしてオープンしたことを覚えている世代には、あこがれのラグジュアリーホテルだしね。5月までずっと、めくるめく「ストロベリー・スイーツ・ブッフェ」をやってるしね。原稿執筆のために缶詰めになる必要があれば、ANAホテルに泊まる。