溝口敦
著者のコラム一覧
溝口敦ノンフィクション作家、ジャーナリスト

1942年7月5日生まれ。早大政経卒 徳間書店、博報堂勤務を経て、フリージャーリストに。暴力団や闇の世界に深く食い込んだド迫力ルポには定評がある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞受賞、日本ジャーナリスト会議賞受賞。『暴力団』(2011年)がベストセラーに。

山口組が弱体化する一方で弘道会は強化された警察の“誤算”

公開日: 更新日:

 山口組内部の対抗勢力だった山健組が凋落し、そのメンバーの多くが弘道会ないし6代目山口組に流れたのだから、当然といえば当然である。

 そしてカタギの地場産業や地域の中小企業、商店主などが弘道会に今まで以上に資金を流していることは容易に想像がつく。

 ヤクザを支えるのは組員ばかりでなく、カタギの資本も支える。彼らはどうせカネを出すなら強い組に、その方が効果的だと判断する。強い組、強そうなイメージを持てる組に、草木もなびいていく。

 したがって安藤元長官が弘道会に感じた危機意識はまるで解消されていない。つまり弘道会は警察の顔を立てることをしない。警察や司法に対して、ときに極左が使ったような脅しや盗聴、牽制を仕掛ける。警察の評判を落とすような工作をする――などが警察の警戒を呼んだ。

 こういった弘道会の持つ悪しき体質が山口組全体を汚染し、ゆくゆくは暴力団全体に感染を広げていく。それを事前に阻止しなければならないという危機感が安藤元長官をして弘道会壊滅作戦に踏み切らせた、と見ることができよう。

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