精神科医・和田秀樹氏が新党「幸齢党」設立 夏の参院選で候補者擁立へ
多剤併用は、特に高齢者にとって大きな弊害がある。東大病院の老年病科の入院データベースによると、飲んでいる薬の数が6種類以上になると、薬物の副作用による有害事象が急激に増える。5種類以上の服用で「転倒」の発生頻度が40%超上昇するデータもある。多剤併用は肝臓に過度の負担をかけ、意識障害を起こすリスクがあるため「転倒」につながるのだという。高齢者にとって深刻な問題だ。
「人生100年時代といわれますが、ヨボヨボでの長生きは避けるべき。高齢者が幸せに生き生きと過ごすことができれば、人手不足が解消され、消費が増えることで経済も強くなる。現役世代にとっても非常に重要な観点です」(和田氏)
先月28日に発行した「幸齢党宣言」(幻冬舎新書)では「国家予算で、薬を減らす研究をします」など、10個の提言を掲げている。選挙戦で注目を浴びそうだ。
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