9.8決戦を目前に過熱する「石破おろし」情報戦…飛び交う総裁選前倒し「賛成」の票読み
5日午後、永田町に緊張が走った。石破首相が午後4時20分をメドに官邸で記者団のぶら下がり取材に応じると告知され、「その場で退陣を表明する」との情報が駆け巡ったからだ。
「この日は続投理由のひとつに挙げた日米関税交渉の合意内容に基づき、トランプ大統領が大統領令に署名。成長戦略の要とする賃上げも、初めて全都道府県で最低賃金が1000円の大台を超えた。大きな政策課題が次々節目を迎え、『これを“花道”に辞めるのでは』と妙にリアリティーが増し、退陣情報が広がったのです」(ある政治部記者)
いざフタを開ければ、石破はそれぞれの成果を誇示し、改めて続投の意欲を強調するのみ。記者たちは肩透かしだが、ここ数日、石破が取材に応じるたび「進退に言及する」との臆測が飛び交い、気もそぞろだという。週明け8日に総裁選前倒しの意思確認の期日を控え、自民党内で「石破おろし」の情報戦が過熱している証拠である。
「真偽不明の怪文書も出回っています。無派閥を含め現旧派閥ごとに党所属の全議員の名前と当選回数を並べ、前倒しの賛否を色分けした手の込んだものまである。『(C)一族郎党打ち首獄門』と物騒かつ謎のクレジットが記されていますが……」(自民党関係者)