「ポスト石破」候補で“野党争奪戦”が勃発…総裁選出馬表明の小林鷹之氏も歩み寄り姿勢の意外
総裁選レースは進次郎農相が一歩リード
来週にも出馬表明するとみられる林芳正官房長官も9日夜、維新の馬場伸幸前代表と会食。維新の連立入りなどについて協議したとみられている。“オレも維新と話ができる”と強調した格好だ。
「会食を仲介したのは、落選中ながら、菅元首相、馬場前代表と近い武田良太元総務相。彼の政界人脈は広いが、麻生太郎最高顧問とは犬猿の仲。この一件だけで、麻生派議員は『林はダメだ』となりかねない。林さん自身は総裁選勝利にかなり手応えを感じているようだが、功を焦った可能性がある」(維新関係者)
一方、11日出馬表明した小林氏は野党に秋波を送ったものの「パイプはほぼゼロ」(野党幹部)だという。それどころか「発言が慎重で社交性もイマイチ」(同前)。野党争奪戦で出遅れている。
さらに絶望的なのはタカ派の高市早苗前経済安保相だ。
「高市さんは、民主党政権を『悪夢』と評した安倍元首相のシンパ。野党議員とはほとんど接点がなく、ハッキリ言えば嫌われている。総理総裁になっても協力を得られず、行き詰まるとみられています」(野党関係者)
麻生氏は財務相時代、国会で「我々は野党と仕事しているんじゃない」と暴言を吐いていたが、これが自民の本音だろう。今さら、野党との蜜月アピールとはしらじらしい限りだ。
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