巨人 “FA大竹争奪戦”から「いち抜けた」の深謀遠慮
<中田賢にも消極的>
FA戦線が活発化してきた。
宣言している広島の大竹寛(30)はソフトバンクと楽天、中日の中田賢一(31)はソフトバンクと阪神、西武の片岡治大(30)は楽天とすでに交渉を終えている。
5億円や10億円などと大金が報じられる中、当初はこの3人に興味を示していた巨人が、今のところは表立った動きを見せていない。やけに静かだと思っていたら、やはり水面下で動いていた。というより、動くのをやめていた。
ソフトバンクが4年最大で10億円の大型契約を用意していることに関して、巨人のある球団幹部が「大竹にはいかない」と争奪戦から降りる方針だと周囲に漏らしていることが、この日までに分かったのだ。巨人への対抗心をむき出しにするソフトバンクは「巨人の提示額プラス1億円」という“掟破り”の条件までブラ下げているという。マネーゲームでは負けられない巨人の出方が注目されたが、さる球界関係者がこう説明する。
「即戦力投手が補強ポイントといっても、複数年で10億円なんて法外なラインでソフトバンクとマネーゲームをするほどの投手ではないという判断でしょう。通算74勝78敗。右肩に故障歴もある。いくら巨人でも大竹にそんな額を出したら、チーム内の給与体系がグチャグチャになる。中田賢にしても、本当に必要なのかと球団内で賛否両論あるようです」