アルゼンチン暗雲 ディ・マリア不在でメッシ“攻撃力半減”も

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 それは準々決勝ベルギー戦の前半30分だった。アルゼンチン代表FWディ・マリア(26)がシュート。相手DFにハネ返された瞬間、右太腿をさすりながらへたり込んだ。ディ・マリアは、あおむけになって両手で顔を覆ったまま動かなくなり、オランダ戦は出場できなくなった。

「アルゼンチンの準決勝進出の立役者ディ・マリアは、中盤を縦横無尽に走り回って“不動の”エースFWメッシを必死になってフォロー。決勝トーナメント1回戦のスイス戦では自ら決勝ゴールも決めてみせた。ディ・マリア不在は、アルゼンチンにとって大きなマイナス要因です」(現地で取材中のサッカージャーナリスト・森雅史氏)

 ディ・マリアと交代したMFペレス(28)は、1年半ぶりのサプライズ招集の影響もあって連係不足はアリアリ。1次リーグ3戦目で左太腿裏を痛め、今大会絶望といわれたFWアグエロ(26)の練習復帰(3日)は朗報だが、故障明けなのでムリはさせられない。また、準々決勝で今大会初ゴールを挙げたFWイグアイン(26)の復調は好材料とはいえ、チーム状態は完璧とはいえない。

「4年前の南アW杯でメッシは、主戦場以外の左サイドやボランチでプレー。ゲームメークからゴールゲッターまでこなそうと一生懸命だった。しかし、プレーが中途半端になって大会1ゴールと精彩を欠いた。今W杯は守備を免除され、マイボール以外は悠然とピッチを歩き、ここぞ! という時だけ全力でプレーする。これがチームに意思統一されている。もっとも、メッシのフォローの大部分は、ディ・マリアの豊富な運動量と献身的サポート。そのディ・マリアの離脱は痛い! のひと言です」(森氏)

 メッシは「望んでいた夢のために戦う。アルゼンチンが長い間、達成できなかったものを獲得できるチャンスだ。とても素晴らしいことだ」と優勝への意欲満々だ。しかし、好調オランダ相手に大苦戦必至なのである。

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