日刊ゲンダイDIGITAL

  • facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger
松崎菊也
著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

プロ野球の鳴り物応援は「ヘイトドンガラ」から進化すべし!

 土石流災害を受けて鳴り物を自粛した地元広島の対阪神戦は、野球の本来の面白さを際立たせた。バットの芯で捉えた打球音、マエケンの速球がキャッチャーミットに収まる音。日頃応援のドンガラ鳴り物がいかに試合を邪魔しているか、図らずも実感できたのだった。

 午後10時を過ぎ、鳴り物が球場からフと消える瞬間の安らぎを、何かに例えるとすれば……。

 東京駅、発車ベルがビロビロビロと鳴り響く中、駅員ががなり立てる「ドアが閉まります。危ないですから駆け込み乗車はやめてください! 白線の内側へ下がってください!」の喧騒を断ち切るように新幹線のドアがスッと閉まって、えもいわれぬ静寂が訪れた瞬間の安らぎ。

 はたまた、自分で音痴を自覚していないだみ声オヤジがマイクを離さずに大音量で歌いまくる便所臭いカラオケスナックから、夜風に当たろうと店の外へよろめき出れば、はたと音がやんで、聞こえるは早鳴きのコオロギが一匹小さくコロコロとすだく夜のしじまへ解放された瞬間の安らぎ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のスポーツ記事