「大きい!スゴイ!」 遠藤効果で“両国動物園”化した国技館

公開日: 更新日:

「この分なら出世しなくてもいい。幕内にいてくれりゃ、それでいいよ」
 ある協会関係者がこう漏らした。

 初日から7連敗していた遠藤(23)が8日目に高安を押し出し。ようやく初白星を手にした。昨年の秋場所で幕内デビューした新進気鋭の色男はファン人気も高い。遠藤が負けっぱなしだと客足にも影響する……と思われていたが、実際はそんなことはなかった。

 この日は今場所7回目の満員御礼。平日にも4回と、最近の大相撲では考えられないほどの集客ぶりだ。
 中でも顕著なのが若い女性ファンの増加だ。女性だけで観戦する者も多く、名前も知らないような幕下力士にすら、近くを通るたびに「大きいー! すごいすごーい!」と黄色い声をあげている。

 そんな女性たちはやっぱり遠藤のファンが多いようだが、実際に国技館に足を運んでみると、本場所の熱気やびん付け油の匂いが珍しく、巨漢がハダカでぶつかり合う姿も迫力満点。すっかり相撲に魅せられ帰っていくそうだ。

 だから遠藤が勝とうが負けようが、女性ファンには関係なし。相撲観戦は動物園のパンダを見に行くようなものらしい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 3

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  4. 4

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  5. 5

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  1. 6

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 7

    小野田紀美経済安保相の地元を週刊新潮が嗅ぎ回ったのは至極当然のこと

  3. 8

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 9

    「しんぶん赤旗」と橋下徹氏がタッグを組んだ“維新叩き”に自民党が喜ぶ構図

  5. 10

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み