「真価は来年以降」 恩師・広岡達朗氏が語るホークス工藤監督

公開日: 更新日:

 コーチ経験がないまま監督になり、1年目から優勝した。周りは「すごい」と言うかも知れんけど、そこで満足をしてもらいたくないですね。本来なら、コーチになって「教える」ということをしっかり勉強してから、監督になるという順序があると思っていますから。

■名将の資質ある

 その点で言えば、工藤は今後、さらに上のレベルの野球ができるはずなんです。それには人を育てることです。これ、と見込んだ選手がいれば、3年かけてでも育て上げること。私は良い選手を預かった以上は、10年間はレギュラーでやってほしいという気持ちでやっていた。彼が育てた選手が中心となって勝つことができれば、大した監督になりますよ。もっといえば、名監督といわれるようになるには10年やったら5回は勝たせないと。

 監督という仕事はね、チームを勝たせる義務がある。ここに打て、ここにバントしなさいと指導する義務もある。うまくやれば褒めればいい。失敗したら「また勉強しよう。一生懸命教えるからな」ともり立ててやればいい。間違ったと思えば、ちゃんと「間違った」と言えばいいんです。今は基本をしっかり教えられる指導者が少ないですから。日本にそういうことができる監督が欲しい。工藤は人間がしっかりしているし、そういう監督になってくれたらと思っています。

(広岡達朗/野球評論家)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  2. 2

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  3. 3

    マツコが股関節亜脱臼でレギュラー番組欠席…原因はやはりインドアでの“自堕落”な「動かない」生活か

  4. 4

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  5. 5

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  1. 6

    5億円豪邸も…岡田准一は“マスオさん状態”になる可能性

  2. 7

    小泉進次郎氏8.15“朝イチ靖国参拝”は完全裏目…保守すり寄りパフォーマンスへの落胆と今後の懸念

  3. 8

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  4. 9

    「石破おろし」攻防いよいよ本格化…19日に自民選管初会合→総裁選前倒し検討開始も、国民不在は変わらず

  5. 10

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々