「真価は来年以降」 恩師・広岡達朗氏が語るホークス工藤監督

公開日: 更新日:

 工藤は監督になって、「広岡さんの野球が基本にある」と言ってくれているようです。当時はランニング、投内連係と基本をみっちりやりましたけど、直接本人にああしろ、こうしろとはあまり言わなかった。コーチやトレーナーが一生懸命やってくれたからこそです。ただ工藤に限らず、投球で苦しんでいる時にはマウンドに行って「ストライクが入らんやつは辞めてしまえ」なんて、言っていました(笑い)。それで抑えたらしっかり褒めます。そうすることで選手に自覚が芽生えてくると思っていたからです。そういう中で野球をやって、工藤なりに消化したんでしょう。食事面などしっかり管理してくれる、いい奥さんをもらったのも良かった。

 監督就任1年目から優勝は立派です。ただ彼の真価が問われるのは、来年以降でしょう。

 今年は前任の秋山(幸二)がここまで選手を育てて土台をつくってきた。今年の優勝は秋山の「仕込み」が間違っていなかったということでしょう。選手としても、工藤さんはどんな野球をするのかと思いながら無心でやったと思うんです。

 今年、大差をつけて優勝したことで、選手たちが格好をつけたり、油断したりすると危ない。同じ人間がやることですから、そういうこともあり得る。来年は工藤をはじめコーチ陣が一生懸命やって、選手をしっかり締めることができるかどうかにかかってくるはずです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    大谷2戦連続6号弾 先輩の雄星も驚く「鈍感力」発揮!名門球団の重圧や水原問題もどこ吹く風

    大谷2戦連続6号弾 先輩の雄星も驚く「鈍感力」発揮!名門球団の重圧や水原問題もどこ吹く風

  3. 3
    長渕剛が誹謗中傷に《具合が悪い》と告白…《話があるなら、来てほしい》と性被害告発の元女優に呼びかけ

    長渕剛が誹謗中傷に《具合が悪い》と告白…《話があるなら、来てほしい》と性被害告発の元女優に呼びかけ

  4. 4
    松本人志に文春と和解の噂も、振り上げた拳は下ろせるか? 告発女性の素性がSNSで暴露され…

    松本人志に文春と和解の噂も、振り上げた拳は下ろせるか? 告発女性の素性がSNSで暴露され…

  5. 5
    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

  1. 6
    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7
    佐々木朗希にメジャー球団は前のめりも…ロッテ首脳陣が依然として計算できない脆弱ボディー

    佐々木朗希にメジャー球団は前のめりも…ロッテ首脳陣が依然として計算できない脆弱ボディー

  3. 8
    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

  4. 9
    阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性

    阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異