「真価は来年以降」 恩師・広岡達朗氏が語るホークス工藤監督

公開日: 更新日:

 工藤は監督になって、「広岡さんの野球が基本にある」と言ってくれているようです。当時はランニング、投内連係と基本をみっちりやりましたけど、直接本人にああしろ、こうしろとはあまり言わなかった。コーチやトレーナーが一生懸命やってくれたからこそです。ただ工藤に限らず、投球で苦しんでいる時にはマウンドに行って「ストライクが入らんやつは辞めてしまえ」なんて、言っていました(笑い)。それで抑えたらしっかり褒めます。そうすることで選手に自覚が芽生えてくると思っていたからです。そういう中で野球をやって、工藤なりに消化したんでしょう。食事面などしっかり管理してくれる、いい奥さんをもらったのも良かった。

 監督就任1年目から優勝は立派です。ただ彼の真価が問われるのは、来年以降でしょう。

 今年は前任の秋山(幸二)がここまで選手を育てて土台をつくってきた。今年の優勝は秋山の「仕込み」が間違っていなかったということでしょう。選手としても、工藤さんはどんな野球をするのかと思いながら無心でやったと思うんです。

 今年、大差をつけて優勝したことで、選手たちが格好をつけたり、油断したりすると危ない。同じ人間がやることですから、そういうこともあり得る。来年は工藤をはじめコーチ陣が一生懸命やって、選手をしっかり締めることができるかどうかにかかってくるはずです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 8

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 9

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  5. 10

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較